【7分で解説】エレベーターの歴史

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エレベーターっていつからあるか気になったことはありませんか?

日本では最古のエレベーターとして京都の「 東華菜館  」のエレベーターが有名ですが、1926年(大正15年)に竣工したもののようです。
2021年現在で、なんと95年たった今でも立派に動いています。

今回はそんなエレベーターの歴史についての紹介です。

【8分で解説】エレベーターの歴史

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【7分で解説】エレベーターの歴史

【7分で解説】エレベーターの歴史

古代のエレベーター


エレベーターの初期の歴史を調べていくと、起源は古く古代ローマ時代の紀元前236年にアルキメデスが、人力を使いドラムにロープを巻き付ける巻胴式を宮殿に3台設備したのが始まりだそうです。
そこから人の体重を利用して、踏み板を踏んでドラムが回転をするという、ハムスターローラーのようなもので、井戸水を組み上げてるのに使用していたり、人力でロープを巻き取って荷物を吊り上げたりといった使い方をされていたようです。

初めて動力を用いたエレベーター

初めて人力以外で動力として用いられたのが、蒸気機関で1835年にイギリスの工場で荷物用エレベーターに使用されたのが最初のようです。
人力から動力に変わるまで、なんと2071年もかかったことになります。
1845年にはその後、電動化されるまでの間主流となる水圧式のエレベーターが実用化されています。公共の水道管の水圧を利用したもので、水圧が低い時は蒸気ポンプエンジンと圧力タンクを併用したものだったそうです。
公共の水道管の水圧をそのまま動力に使用するというのは、ちょっとエコな感じがしますね。

エレベーターを大衆化に導いた非常止め装置

1852年になると、E・G・オーチスという人物が非常止め装置を開発し、ニューヨークで行われた博覧会の中で、実際にロープを切ったことで安全性を立証するというパフォーマンスを行いました。
それまでのエレベーターは、ロープが切れてしまうとそのまま落下してしまうものだったので、人が乗るには安全面では適しておらず主に荷物の移動に使われていたようです。
1853年には、かごとおもりをロープで繋げた駆動方式のエレベーターも出来て、この非常止め装置が発明と組み合わせされたことで、人が乗るエレベーターが大衆化されるキッカケとなりました。

1854年。ニューヨーク市のクリスタル・パレス博覧会で、安全装置付きエレベーターの公開実演をするエリシャ・グレーブス・オーチス 
出典:エレベーター・エスカレーター入門 竹内照男 著”

エレベーターの電動化

エレベーターが初めて電動化されたのは1880年の事で、ドイツの博覧会で出品されました。
1880年頃は、まだまだ水圧式のエレベーターが主流だったそうで、水圧式のエレベーターで分速がなんと180~240m/min のものまであったそうです。
現在の10階くらいの建物についているエレベーターの分速が90m/min程度なのでかなり早いスピードということが分かってもらえると思います。
1889年頃になると、巻上機にも改良が加えられ、現代でも使用しているウォームギヤを用いたエレベーターの開発がされています。しかしこの頃は、電動モーターのエレベーターはまだ主流ではありませんでした。
理由はスピードが遅いからです。
この当時はまだ分速30m/minと遅かったので、水圧式のエレベーターがまだまだ主流で、電動式のエレベーターは荷物用とかに使用されていたそうです。
1890年代に入り制御方式が新しくなることで、スピードも分速120m/minまで出せるようになました。そこから電動式のエレベーターがどんどん主流となっていきます。

建物の鉄骨構造と高層化とエレベーター


1880年頃は、建物がレンガ造りであったため、だいたい10階建てくらいまでの建物しか建築が出来なかったそうです。
しかし、1885年を堺に鉄骨構造の建物も建築されるようになり、1900年を超えたあたりから建物の高層化が始まりました。
1931年になるとニューヨークのエンパイヤステートビルなんかも竣工されています。京都の「 東華菜館  」が1926(大正15)年に竣工なので、日本で一番古いエレベーターは丁度この頃に出来たことになります。
この当時のエレベーターは、カースイッチとなる把手を運転手が操作するというものが大半で、エレベーターには運転手が必要でした。

運転手が下手くそだと、着床位置が大きくズレたりするものでした。
その後、セレクチブ・コレクチブという指定の階を押すと自動で着床する現代でも使用されている方式に変わっていきました。
制御方式で大きく変わったのが、1965年ごろから一部で採用され始めたインバーター制御でこれによりショックのないスムーズな乗り心地が実現されています。

今回は、エレベーターの歴史に関してでした。
エレベーターの原型と言われるようなものは紀元前からあり、現在のエレベーターに近いもので100年~200年くらいの歴史がある乗り物だと言うことが分かってもらえたと思います。


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