エレベーターのメインロープ、点検します。

保守点検

エレベーターにとって特に重要なメインロープ。
エレベーターの環境や使用状況によって寿命が異なるので、メンテナンス員は定期的にメインロープの点検をおこなっています。
みなさんは、メンテナンス員がメインロープをどのように点検していると思いますか?
気になりますよね👀
ということで、今回はエレベーターメインロープの点検に密着です!

エレベーターのロープはどうやってチェックしているのか?

メインロープのしくみ

エレベーターのメインロープは、たくさんのワイヤで構成されています。
断面図はこんな感じです👇

ロープ断面図

多数の素線(ワイヤ)をよったロープを、繊維で作られた心綱に巻き付けています。
こうすることで、丈夫で切れにくい一本の太いロープを作ることができるんです。

ロープのしくみ

古くなったメインロープ

こちらはメインロープの写真です。ロープに着いた茶色いの、何だと思いますか?

茶色いの

正解は、赤さびです。ロープが劣化すると、このように赤さびが発生してしまうのです😬

赤さび

では、こちらのロープの下に落ちている粉は何だと思いますか?

粉

正解は、ロープが摩耗することによって出てきた粉です。

摩耗の粉

同じロープを使い続けていれば、これらの写真のようにどんどん劣化し摩耗していきます。
この状態になってもなおエレベーターを使い続けていると、ロープが素線切れを起こしてしまうんです😨

素線切れとは?

素線切れとは、先ほど説明したロープの素線が切れてしまうことを指します。
この細かな一本が切れると他の素線に負担がかかり、突然の破断に繋がります😱
そのため、ロープの点検は重要な作業なんです!

素線切れ1
素線切れ2

ロープ点検のしかた

では、いよいよ点検の様子を見ていきましょう👀
ロープの点検に使うのはこちらの機械。機械を使ってロープの素線切れを見つけていきます🔍

機械1
機械2

機械をロープにあて、一番上から一番下まで往復します。

検査

劣化が激しいロープの場合

素線切れがある箇所を通ると「ピッ」と機械から音が鳴り、ランプが光ります🔦
画面を見ると、反応があった箇所が記録されています。
波の激しさからこのロープにはかなり素線切れが多いことがわかりますね😥

劣化多1
劣化多2
劣化多3

劣化が少ないロープの場合

さっきと比べて反応がほどんどありません。素線切れがある箇所が少ないということですね!👍

劣化少1
劣化少2
劣化少3

素線切れの多いロープはどうなる?

先ほど例に挙げたような素線切れが多数見受けられたロープは、新しいロープに交換する必要があります。エレベーターのメインロープはエレベーターを動かすのにとても重要な部分で、負担もたくさんかかります。どんなエレベーターでも10年経てばロープは経年劣化し、素線切れがかなり進行していきます。
エレベーターを利用するみなさまの安全のために、定期的な点検と交換が欠かせません!🧑‍🔧

いかがだったでしょうか。
万が一の事故を防ぐため、目に見えないところまで点検しているんですね!😯
以上、メインロープ点検のご紹介でした。


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