エレベーターは通常、扉が完全に閉まった状態で運転を開始します。
これは、扉まわりに設置されたセンサーやスイッチが扉が確実に閉じたことを検出し、その情報を制御装置が確認したうえでエレベーターが動く仕組みになっているためです。
万が一、これらのセンサーやスイッチの故障や制御装置の誤作動で、扉が開いたままエレベーターが走行してしまった場合に備え、「戸開走行保護装置」というものがあります。
改正建築基準法施行令が施行された2009年9月28日以降に新設されたエレベーターには、
必ずこの装置が取り付けられています。
戸開走行保護装置は二重ブレーキとも呼ばれ、「ロープグリッパー」という装置がロープを挟み込んで物理的にエレベーターを止めます。
今回は、この「ロープグリッパー」を設置する作業に密着してみました!
ロープグリッパー設置作業
ロープグリッパーを巻上機に設置します。
挟み込める位置に取り付け
ロープグリッパーがロープを挟み込めるようにセットします。
横のネジをひたすら回していきます。
角度や位置の調整
ロープの角度と装置の角度が平行になるように調整し、ロープに擦れないようにギリギリのところでセットします。
装置とロープとの距離を測るなど、取り付け位置が正確か確認をします。
装置が取り付けられたら、エレベーターを動かし、走行に支障がないかチェックします。
動作確認
最後に動作確認を行います。装置が正しく作動し、しっかりロープを挟み込んでエレベーターを停止させることができていれば取り付け作業完了です!✨
以上、戸開走行保護装置「ロープグリッパー」の設置作業でした。
2009年9月28日以前に設置されたエレベーターには設置義務がないため、まだまだ設置率が低いのが現状です。
みなさんのエレベーターはどうでしょうか❓🤔
万が一の事故を防ぐためにぜひ設置を検討してみてくださいね!!