私たちの生活に欠かせないエレベーター。
一見シンプルに見えるその構造の中には、利用者の安全を最優先に考えたさまざまな仕組みが組み込まれています。
万が一のトラブルが発生したとき、どのようにして命を守るのか。
今回は、エレベーターに搭載されている主要な安全装置4つをご紹介します✨
【アニメ】エレベーターの安全装置ってどんなのがあるの!?
ロープが切れたらどうなるの?
「もしロープが切れたら、エレベーターはそのまま落下してしまうのでは?」
そんな不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際には、落下防止装置(非常止め装置)がしっかりと備わっています。
エレベーターが規定以上のスピードで下降していることをセンサーが感知すると、安全装置がワイヤーをガチッと挟み込みます。
そのワイヤーはエレベーター本体とつながっているので、装置が反応するとエレベーター本体についている落下防止装置がレールをしっかり掴んでブレーキをかけてくれるのです。
ドアが開いたまま動いてしまったら?
「もし扉が開いたまま、エレベーターが動き出してしまったら…?」
そんな場面は本来起きてはならない異常動作ですが、万が一の事態に備えて戸開走行保護装置がしっかりと搭載されています。
エレベーターの扉が開いた状態で動き出したことを検知すると、この装置がロープを素早く挟み込み、エレベーターの動きを即座に止めます。
万が一の不具合時にも、乗っている人を守るために作動する重要な安全装置です。
なお、この装置は2009年の安全基準で新設エレベーターへの設置が義務化され、エレベーターの安全性向上に大きく貢献しています。
地震のとき、エレベーターに閉じ込められない?
地震が起きたとき、エレベーターの中に閉じ込められてしまったら…」
そんな不安に備えて、地震管制運転装置が搭載されています。
地震の揺れをエレベーター内の地震感知器が検知すると、その情報をもとに地震管制運転装置がすぐに作動。
エレベーターは自動的に最寄りの階まで移動し、ドアを開けて避難できる状態にします。
これにより、地震発生時の閉じ込めリスクを大幅に軽減することができるのです。
停電が起きたとき、どうなるの?
「エレベーターに乗っているときに、突然停電したらどうなるの?」
そんな時も安心できるように、停電管制運転装置が備わっています。
停電が発生すると、エレベーターは自動的に予備電源(バッテリー)に切り替わります。
その電力を使って、最寄りの階までエレベーターを安全に移動させ、ドアを開けて避難できるようにします。
この動作により、停電時に中に閉じ込められるリスクを防止することができます。
おわりに
「何事もなく動いて当たり前」と思いがちなエレベーター。
でもその裏では、万が一に備えた安全装置が、いつでも私たちを守る準備をしてくれています。
安心を支えるたくさんの工夫に感謝しながら、これからもエレベーターを安全に使っていきたいですね!